理由などはどうでも良いのである。誕生日は当然のこと、ハロウィーンなどのイベント、誰かの歓迎・送迎、その他、日本食が食いたくなっただの、週末だのと何かにかこつけてパーティーを開く。
そうしないとやってらんないんだって。
まあ、毎週木曜日にパーティーをやっているフラタニティーの連中にはかなわないが。(フラタニティーについてはその1参照)
パーティーひとつとっても、文化の違いを感じさせられたりする。アメリカ、ヨーロッパ等の連中は、音楽をガンガンにかけたがる。また電気も暗くしたがる。そうなると、踊りの時間である。(べつに民族舞踊とかそういうものではないよ。念のため。)
俺は踊るのはてんで駄目なので、その辺に落ち着いて誰かとしゃべるのだが、音楽がやかましいったらありゃしない。まったく。
やはりアジアの雰囲気の方が俺には合っているらしい。只、タイ人などは輪になって座り、歌っていたりするので、それはまた別問題であるが。
あるパーティーに行った時の話である。それは、韓国人の女の子のさよならパーティーだった為、集まった連中は日本、韓国、中国などがほとんどであった。会食といった雰囲気で(やはりこっちの方が良い)、中華料理らしきものを食べ、ビールを飲みながら、宴もたけなわになってきた。
そこで、中国人だか台湾人だかが、(両方かな?)ゲームを始めた。ようは「じゃんけん」である。
掛け声とともに、「虎」「鶏」「虫」「棒」のどれかを言って、勝ち負けを競うのである。虎は鶏に勝ち、鶏は虫に勝ち、虫は棒に勝ち、
棒は虎に勝つ。(ほんとか?)
ちょっと合点がいかないが、まあ良しとしよう。この先の方がもっと納得いかないからである。負けた奴はビールの350mlの一気飲みなのだ。
じゃんけんで負けただけで一気飲み?
しかもである。
言い訳は許されなーい。
開ける前に、缶は激しく振ってもらっちゃったうえに、箸で横に穴を開けてもらっちゃうのである。
「ぶしゅー」
当然のことながら、ビールが飛び出してくるので、敗者は缶に口を押し当て、飲み干さざるをえないのである。ビールが絨毯の上に飛び散ることなどお構い無しである。
因みに勝者は、負けるまで勝負を続けさせられていた。結局飲まなければいけないわけ。そして、この恐怖のじゃんけん大会は冷蔵庫の中にあったビールが底をつくまで、延々と繰り広げられたのである。
中国人おそるべし。
(これは1998年11月18日に執筆したものです。)
→えっ、アメリカス事情8でついに最終回?