2006年01月17日

at a loss − カッコイイ英語表現(3)

[今回のストーリー]

今日は美術館にいます。

とある絵が今、日本に来ているのです。

あれはアメリカに留学中のことでした。

夏休みにワシントンDCに行き、FBIを見た後、フィリップス・コレクションという美術館にふらっと立ち寄りました。

ゴッホやレンブラント、フェルメールなど、好きな画家の絵がたくさん見られたのですが、その中でも1枚の絵がとても気に入りました。

それがルノワールの名作、「舟遊びする人々の昼食(Luncheon of the Boating Party)」です。

しばらくその絵にただ見入ってしまう程の衝撃を受けました。


その名作が、日本に来ているのです。
7年ぶりに見ることができるのです。

この機会は絶対に逃せません。

友人と共に、ワクワクしながら順路に従って進んでいきます。

そして、しばらく先に人集り(ひとだかり)が!

"That must be it!"
(あれに違いない。)

周りの絵には目もくれず、足早にそこへ向かいます。

その絵を一目見た途端、息を呑むあなた。

少し遅れてたどり着いた友人。

"So, this is the Renoir. I didn't know it was this big."
(これがそのルノワールだね。こんな大きいなんて知らなかった。)

しかし、だまって立ちつくすあなたのことを見て心配そうにこう言います。

"Are you ... OK?"
(大丈夫?)

絵から受ける衝撃や、再開できた感動など、様々な感情が入り交じり、何といっていいかわかりません。

口から発することができたのは、たったのこれだけでした。


"I... I'm at a loss for words."
(言葉にならないよ・・・)


その後、人混みをかき分けて前の方まで進み、少なくとも30分はその絵に見入っていたのでした。




[因みに]

「舟遊びする人々の昼食(Luncheon of the Boating Party)」がどんな絵か知りたい場合はこちら。
→→舟遊びする人々の昼食

これはレプリカですが、いつか手に入れたいくらいです・・・




[解説]

ビジネス英語に慣れている方であれば、at a lossというイディオムは「損をして」という意味だと理解されているかもしれません。
lossという言葉には「損失」という意味がありますね。

でも、今回の使い方は少し違います。

at a lossで「困って、途方に暮れて」といったことを表します。

動詞形の lose(失う)を be lost と受け身で使うと「迷子」を表すことができますが、
「心が迷子になっている」状態を想像してください。

ほら、途方に暮れた感じがしますよね。


I don't know what to say.
という言い方もできますが、ちょっとひねったこういう言い方もかっこいい。




[用例]

Tom was feeling at a loss because he didn't know the man's name.
(男の名前がわからなかったので、トムは不安を感じていた。)


I'm at a loss what to do. I have no idea what he wants from me.
(どうすればいいかわからない。彼は一体私に何を求めているのだろうか。)

  have no idea で「全くわからない」


I was utterly at a loss how to control myself.
(自分をどうコントロールしていいかわからず、非常に困っています。)

  utterly は「完全に」




[もっと知りたい方は]

こちらのグーパス検索を参考にしてみてください。

"at a loss"
http://www.google.co.jp/search?as_q=&num=100&as_epq=at+a+loss




[あとがき]

本当は、今回のストーリーは去年のうちにお送りする予定でした。

実際に去年、日本に来ていたんです。

でも諸事情により出せませんでした。

もし、このルノワールが見たいという場合には。。。
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ワシントンDCへゴー!(爆)


もしくは、上のリンクのレプリカの画像で我慢して下さい。。。

ごめんなさい。。。




[あとがき2]

先日、初めてあった人に「おいくつですか?」と聞かれたので「いくつに見えますか?」と返しました。

#私は絶対こうやって返事するようにしています。
#因みに英語でもです。
#"How old are you?"に対しては"How old do I look?"と返します。


さて、返ってきた答えは・・・





「35歳。」



がーん。

まだ28なんですけど。。。_| ̄|○




[おまけ]

今回のストーリーでは at a loss 以外にもいろいろとポイントがありますので
説明の記事をアップしました。

at a loss(英文法解説特別編)
step.png
posted by ロイ at 07:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | カッコイイ英語表現(3)
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